<家賃抑制などを掲げた無名者が当選>他
Ⅰ【 家賃抑制などを掲げた無名者が当選 】
インターネットに2025年11月5日、次期ニューヨーク市長に当選したゾーラン・マムダニ氏がニューヨークのクイーンズで記者会見する写真が掲載されていた。
マムダニ氏は、ニューヨークの賃貸アパートの家賃上昇を抑制することを公約の一つに掲げて支持され当選した。(若干34歳、民主党員)。
早速マムダニ氏の当選を受けてニューヨークの不動産業界は、次期市長との対話を模索し始めたいとしている。不動産業界は、賃貸アパートの家賃上昇を凍結した場合、所有者が建物の維持・改修する能力を制限し、こうした物件への投資需要を冷ますとの懸念を示した。
一方、ニューヨークおよび全米の低所得者向け住宅の関係者を代表するNPO「全米住宅会議」のデイビッド・ドワーキン代表兼最高経営責任者(CEO)は、「次期ニューヨーク市長が成功する最も効果的な方法は、市内で手ごろな価格の住宅を開発・管理する人々と話し合い、『手ごろな価格の住宅に何がさらに必要か?』と問いかけることだ。」とし、「地元住宅分野で思想的なリーダーが会員としているので、喜んで紹介する用意がある。」と話した。
けだし、マムダニ氏が当選した背景及び原動力となった若年層や新移住者、初めて投票に行く人は賃貸居住者層が大勢となった様だ。さらに物価水準が最も高いニューヨーク市での生活費削減に多くの人々の共感が集まったのではないか?ともNBCニュースの出口調査による分析報道に接した。(出典:Matt Tracy 国際ニュース)
これに関連し、ニューヨークの賃貸マンションの賃貸価格が年々上昇し続けていて、「1LDK 55㎡で1ヵ月85万円(日本円換算)」となったとのテレビ朝日での報道も、今月始めに知った。と同時に、ラーメン一杯 3,000円(前に同じ)にもびっくりしてしまった。
日本国内に於いても米国程ではないにしても、東京都千代田区を中心に分譲マンションのみならず、賃貸住宅の賃料がこれまでの2LDKで約13万円が25万円に改訂する旨の通知が来て、もうここには住めない等とするニュースが流れて来ている。賃料の上昇の背景、あるいは要因として、外国人の方が売買により所有者変更によって一方的に値上がりの通知が届いたりした方がテレビ局の取材に応じて話していた。
同時に、賃貸人(所有者)のインタビューに対して、値上げの背景についてはリフォームの資材や人件費等の維持管理にかかる費用の上昇が主たる要因に挙げていた。
この外の要因に加えなければならない大きな原因として、都営住宅の供給縮小により低所得者層の需要に応えられていないのではないか?(一方、低所得者は都心よりも郊外へ居住地を求めるべきだとの意見もある。)
私は、報道されてはいないが、ステルスとしての税負担(固定資産税、都市計画税)の増税をも指摘させていただきたい。
従って、賃料の上昇(改訂や値上げ)について、暴利を除き事業者に於いても社員の義務的経費などの増加も含めて、妥当な値上げについては社会的に理解が深まるのではないかと思う。
Ⅱ【 さようならが言えない 三ノ宮さんの店仕舞い 】
去る10月30日 13:00~、三ノ宮のサヨナラコンサートが仙台市太白区八本松の店舗内を貸し切りにして、これまでの50年間コーヒーとランチでお世話になった常連客43名が、『三ノ宮チーフ(松岡さん)&順子さん』へのこれまでの感謝と慰労を兼ねて演奏会が開催されました。
演奏会は、常連客の1人でもある金子さんらが中心となって活動している「弦楽四重奏、QUARTET LIBERTE(カルテット リベルテ)」のメンバーです。バイオリン:金子さん、バイオリン:桶田さん、チェロ:村井さん、ヴィオラ:増子さんらの女性4名でした。
第一部の演奏曲目は、料理のメニューの順の副題というユニークな演奏の流れでした。
・一品目(レモン水)
曲は、アイネ・クライネ・ナハトムジーク第一楽章(モーツアルト)
(中略)
・五品目(メイン)
曲は、オペラ「カバレリァ・ルスカティーナ」より間奏曲(マスカーニ)
・六品目(コーヒー)
曲は、「ラ・クンパルシータ」(ロドリゲス)
<5分の休憩を挟んで。>
第二部
・秋桜(さだまさし)
・見上げてごらん夜の星を(いずみたく)
・いい日旅立ち(山口百恵・谷村新司)
・川の流れのように(美空ひばり)
往年の人々に馴染みのある曲を中心に合唱で祝った。
常連のお客の中には、社会に於いて様々な職業や才能と境遇に応じた、社会的役割を分担し社会が成り立っていることの意味を知る機会を得ることが出来ました。
また、特記事項としては、4人の演奏者は仙台市内に在住し、各々主婦業で、東京の音楽大学の時のメンバーとも伺いました。活動の範囲は、仙台市内の老人ホーム等の施設に出向いて演奏会を定期的に行っているとのことでした。
私は、東日本大震災の前までには弊社の道路向かいに「三ノ宮」さんの店があったので、お昼ご飯や来客の方の接待でコーヒーを飲みながらの商談等で大変お世話になり、常連の一人のメンバーでもありました。震災で店が取り壊しとなり、自宅兼店舗へ移転して今日に至ります。
ところで、「三ノ宮」のオーナーは、80歳という大きな節目を迎え、今後の経営の継続について悩んでいたところ、たまたま常連客の一人から「これまで年中無休で働いていた若い頃も含めて頑張って来たので、これからは体を休めて奥さんと一緒に温泉宿へ旅行することも人生の一つだからね!!これからは自分の人生を楽しんでみてはどうか!!」との助言で心が動いて今年(12月27日)で店仕舞いを決断したとのことでした。
「さようならが言えない三ノ宮」は、さようならが言えることとなりました。
なお「三ノ宮」の店名の由来は、松岡オーナーが調理師として兵庫県三ノ宮在住の叔母さんの所で修業した縁による。オーナーは宮城県出身者です。
(写真左から)●演奏者ら ●演奏風景 ●オーナーへ感謝
以上