<私道の課題について>
Ⅰ【 私道の課題について 】
(株)杜リゾートが売主として買主に売買したところ、戸建住宅として利用していた水道管13mmが本管に接続してありましたので、そのままの戸建住宅としてはなんら問題は生じませんでしたが、買主は購入した土地にアパートを建築したいとなりましたので、水道管の口径を20mmに変更したいと水道局に申請をしました。
その結果、買主は当局の担当者より、「給水装置工事に関する利害関係人同意書」に承諾者の住所、氏名に自署又は記名押印を求められました。
同意書の名簿には9名の方々が列挙されてありましたが、4名分を提出したところ、当局の担当者は「工事するには過半数が必要なのであと1人足りない。」とのことで、申請者が受理されませんでした。
当局の担当者の「過半数」とは、9名中5人以上の数の方からの同意と理解している様な節が伺えたので、買主様には水道局の担当者に対し、その私道地番の「登記事項証明書※2」を添えて、再度申請して下さい、と説明しました。
つまり法律上の「過半数」とは、私道の土地の『登記持分の割合』を意味している。本件の場合、4人で100分の91の持分合計となり、遥かに上回ることとなります。
つまりは、大手地所の分譲土地(行政へ管理が移管されない間に関して)単独の権利者からの申請となります。
マンションの総会の過半数とは、所有者の専有面積の割合で決せられます。
さらに、株主総会の決議もその株の保有数で決議されるのが、法律に基づく適正な決議となります。
株主総会への出席者の頭数で総会成立並びに決議事項が決せられません。
言うまでもなく、その地域に居住している頭数や担当者の誤った実務経験を基にして行政の判断となれば、法律に基づかない行政執行が可能と帰してしまう結果を招くこととなりはしないかと危惧されます。
本当に困った行政判断で社会の経済活動が翻弄されてしまうこととなっています。専門部署の研修等をして、資質の向上がなによりも重要と思料します。
1枚目(某区の敷地)、2枚目、3枚目(現地写真)
※1.共有私道における工事は、その内容に応じて「保存」「管理」「変更」のいずれかに分類されます。それぞれ必要な同意の範囲が異なります。しかしながら、全員の同意が必要となるケースは極めて少ないです。その多くは共有者単独か、又は共有持分者の過半数で良いのです。道路の舗装工事に関しては、私道と附合して共有物の一部になるという特徴があるため、共有物の変更・管理・保存のどれにあたるか検討が必要です。
公的導管(自治体やライフライン供給会社が設置・管理する導管)
公的導管の場合、土地の所有者(私道共有者)が第三者(自治体等)に対して土地の地下を使う権利(利用権)を設定するという構造になります。新たに利用権を設定すること(導管の新設)は管理(狭義)に分類され、持分の過半数で決定できます。一方、既存の公的導管の補修・取替えは、最初に利用権を設定した際に将来の維持のための工事も含むと解釈されるのが通常であり、新たに共有者側の意思決定をする必要はありません。
私人所有の導管(共有者自身が所有する導管)
私人所有の導管の新設・補修・改良は、いずれも共有持分に応じた共有物の使用の範囲内であり、共有者単独で工事を実施できます。たとえば、自分の住宅のために私道の地下に公道の導管まで接続する水道管を設置する工事や、既存の私人導管を補修・取替えする工事がこれにあたります。
(令和5年4月1日施行の民法改正、民法252条第1項・5項、251条第1項)
※2.登記事項証明とは、不動産登記法に基づき、所有権の権利に関する登記事項の事で、何人にも分かる様に公示されている制度です。
その内容は、登記に係る権利の権利者の氏名、又は名称及び住所並びに登記名義人が二人以上であるときは、当該権利者の登記名義人ごとに「持分」を記すこととされています。(不動産登記法第59条第4項)
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当社オフィスに飾られている季節の花(オーナー様より頂戴しました。)
本紙面をお借りしてお礼申し上げます。
以上