遺言執行者の権限が大きく変わった | 不動産ワンポイントアドバイス

⇒遺言の方法の1つである「清算型遺贈」について解説致します。

1.遺言の方法の1つに、「清算型遺贈」があります。この精算型遺贈とは、被相続人(亡くなった人)が生前に遺言公正証書または自筆証書遺言の場合、(家庭裁判所での検認済み)で遺言執行者を定められていて、その遺言執行者をして被相続人の財産(不動産など)を売却し、その売却代金を相続人や指定された受遺者(あらかじめ定められている者へ、多くの場合は生前にお世話になった人や公共機関等)へ分配する遺贈の方法です。
この様に権限を遺言執行者が主に不動産の売却や相続手続きを法定相続人らの代理人として行えます。(法定代理人となる)

2.清算型遺贈の特徴
清算型遺贈は、遺言者が亡くなった後、遺言で指定された遺言執行者が遺言で指定された財産(株式もありますが、特に不動産が対象)を売却(換価)し、その換価代金を指定された法定相続人、または法定相続人以外の人や機関などへ遺贈するものです。
従って、これまでの一般的な相続のケースの場合は、法定相続人が土地(土地や田畑、山林など)や建物(戸建住宅、マンションやアパートなど)をそのまま法定相続の割合での共有化又は遺産分割協議となるなどの課題負担が生じて来た。この課題の回避または負担軽減となる大きな選択肢の一つとなりました。

3.遺言執行者の選任後の権限
前記の場合の遺言執行者の業務は、不動産や株式を現金化し、その換価代金を法定相続人らに分配します。遺言執行者は、売却手続きや不動産の買主に対し、登記申請を単独で行うことが出来ます。
従って、遺言執行者が法定相続人の代理人として買主へ売買を原因とする登記手続きが出来る。勿論売主として売買契約や売買代金の受領をすることが出来る。
よって、遺言執行者は不動産の売買契約や登記手続きを単独で行うことが出来る。
相続人がこれらの手続きに関与する必要がなくなる結果、相続人同士の紛争を避ける効果もあります。

4.不動産登記法上の理念とその手続きについて
遺言執行者が遺言者の不動産を売買により買主に対し所有権移転登記を行う場合、不動産登記法に基づき物権変動を如実に登記を経なければならないとする手続きのため、「相続を原因とする所有権移転登記」が必要となりますが、この相続登記も遺言執行者が単独で申請することができます。

5.けだし、不動産の様な「特定財産」に対する遺言執行者の地位は、(民法1016条)に基づき、相続人の代理人であるため、相続人らは遺言執行者の遺言執行を妨げることは出来ないとする法律の権限を有する。この様に遺言執行者の権限が強化された。
なぜこの様に金銭に換えて相続人へ分配せよと故人が遺言で定めるのかは、一般的な見方をすれば相続人間での紛争を防止し、お互いに円満な生活をして下さいという意思表示が含まれている場合が考えられます。
実際、仙台市内のアパート一棟のケースですが、相続人が2人で1人は仙台市内に居住でもう1人は富山県在住の方でしたが、富山県の方はお金で相続を希望していた様でした。結果として、遺言執行者選人の清算型遺贈を故人が残していたため、両方の相続人から大変喜んでいただいたことがありました。
正直なところ、あまり考えたくはない事柄ですが・・・、選択肢の一つでもありましょう。
ただし、この法律の適用については、遺言の時期によっても異なりますので、ご確認ください。

以上

更新情報

更新日:2026.02.04
更新日:2026.01.07
更新日:2025.12.01
更新日:2025.11.01
更新日:2025.10.02

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